問い
東京拘置所には何日間いたのですか
回答
およそ120日間勾留されていました。
問い
拘置所の食事はマズイですか
回答
マズイことはありません。所内で手作りなので。
特徴はとにかく味が薄いことです。
食事に制限のある信仰を持つ人、糖尿病者や咀嚼困難者など特別食が必要な人にはきちんと用意がされていました。
土日は昼食にお菓子が付くこともありました。
基本は麦ご飯ですが、一週間に一度くらい巨大なコッペパンになる日もありました。
栄養的にはひたすら炭水化物が多いのでお腹はいっぱいになりますが、たんぱく質は少なかったです。
問い
拘置所で辛いことは何ですか
回答
情報を極端に制限されて自分で出入りもできない独房に入れられますから、精神的に参ってきました。
あそこは気持ちの切り替えが一切できない場所です。
ネガティブな気持ちを紛らす方法もなく、接見禁止で弁護士面会と取り調べの検察官以外とは話をすることができない(さらにいえばその検察官からは毎日12時間以上自分の非を問い詰められる)、さらに刑務官に四六時中見張られていると段々と対人恐怖気味になってきました。
これを拘禁症と呼びます。
酷い人は発狂しますし、意識が昏迷したりしていました。
そういうことを前提に考えると、同じく特捜部逮捕となったゴーンさんのあの姿を「ふざけている」「無罪を主張するならもっと堂々としろ」という野次は、私はいささか無知な人の声だと言えるのではないかと思っています。
問い
辛い拘置所の中でも良かったことはありましたか
回答
私は、今でもあの時の刑務官たちに感謝しています。
特捜部逮捕であると知られていたと思いますし、弁護士も私選で3名おり、接見禁止解除後はたくさんの方々が面会に来てくれていました。差し入れもほぼ毎日頂いていました。
領地金も女性の収容者の中ではダントツでしたので刑務官からも他の収容者とは少し事情が違う人という認識を持ってくれていたと思います。
拘置所内では必要事項以外一切の会話は禁止でしたが、比較的年齢が上のベテラン刑務官たちは私によく声をかけてくれていました。
励ましてくれたこと、気遣ってくれたこと、ブラックジョークで笑わせてくれたこと
人間の温もりを感じました。
本当に本当に有難うございましたと言いたいです。
領地金)
各個人の財布にあった現金は領地金として収容時に拘置所が全て管理することになります。現金を差し入れてもらうと増えます。事前に届け出れば面会者に領地金を渡す事も出来ます。
問い
収容者はどういう人がいましたか
回答
東京拘置所の女性区は8割くらいは薬物絡みの方だったように思います。
外国人も1割弱くらいいたかも知れません。
問い
死刑囚の人も拘置所にいるのですか
回答
いました。
木嶋佳苗さんを見ました。
問い
拘置所の中の雰囲気はどんな感じですか
回答
イメージは概ねweb上で記されているものの通りです。
娑婆の世界との違いは、騒音が極端に少ない環境です。そんな中で薬物の禁断症状で突然叫び出したり暴れたりする人がいるので、かなりびっくりします。
時計がなく、所持も許されないためスピーカーから流れるチャイムやサウンドで時間を把握します。
娑婆のような12時ぴったりのサイレンや5時ぴったりのミュージックのように時刻を知らせる為のものではなく、あくまで12時10分の休憩を知らせる2時45分の室内運動を知らせるなどの目的を知らせるためのものです。