ベンチャー企業で修行したら良いよという話です。
外資も内資も両方経験済みです。
だからこそ言える。
女子がビジネスするなら、人生で一度はベンチャー企業で働いておくことをお勧めしたいです。
正社員で働くのが無理ならバイトでも入れるし、最近は業務委託もありますから多種多様な働き方で仕事が可能です。
もちろん期間限定の働き方もあるよ。
女子なら年齢も経歴もそれ程気にしないんじゃないかな。年齢差も、むしろ母みたいになれるという。
ベンチャーの何が良いか。
鍛えられ方が半端ないです。
女でも容赦なく鍛えてくる。仕事は基本丸投げですが、その丸投げがこれぞお手本通りというTHE丸投げでやってきます。
女子にありがちな「察して」も一切通用しません。
仕事のやり方なんて教えて貰えないし、呆然としていると隣の席の社員から「やり方はググったりしながら進めてみてください。自分はよくわかんないんで。」とか冷たく言われたり。
実は冷たいんじゃなくて、トラブルシューティングで手一杯だったりするんですけど。
自分でネットで調べたり、ツテを辿って誰かに聞いたり、どこかの会社に問い合わせて聞いたり死に物狂いで頑張る。
ヒーヒー言いながら完成させて何とか提出すると、それがそのまま放置されていたりする。
いちいち落ち込んでなんかいられないのが、ベンチャーの良いところ。すぐさま次の仕事が丸投げされてきます。
時間単位で仕事をしなくなります。
全てが自分の気力体力メーターで仕事をこなすようになる。余りに仕事のサイクルが早く同時進行だらけなので、時間主軸で区切ってしまうと再開した時に訳がわからなくなります。
そして、誰も分からない、誰も教えてくれないという負のサイクルへ…
黙っていると損な役を引き受けさせられたり存在感が無くなるので、自己主張をするようになります。
「何食べたい?」
「何でもいいよー。」
「じゃ、カレーね。」
「私、カレー以外がいいなー。」
「ハンバーグは?」
「どっちかっていうとサッパリ系かなー。」
みたいな女子が、
「何食べたい?」
「えっと、サッパリ系。いま近所でググってみる。あ、Siriに聞いた方が早いかな。」
みたいな自立した女子に変貌していきます。
知らないうちに女子の生活スタイルもベンチャーになってきます。
私の経験値として、ベンチャー女子の部屋が汚いとかは余りないです。むしろモノがない。いっとき仕事に追われ部屋が散乱しても、時間節約、お役立ちグッズで手際よく家事をこなすようになる。
何かが壊れても、真っ先にググる。
誰かを頼るより自力で生きるサバイバル力が養われる。
ベンチャーにいるスタッフが優秀で変なヤツばかりなので、物差しの基準が変わってきます。
大抵の世の中の人は、平凡で真っ当な人です。しかしそういう人は何かを変えることなんてできないし、他人の評価を気にしたり他人を非難することで自分の存在を得たりしています。
ベンチャーのヤツらは、仕事の評価以外で基本的に他人の評価を気にしません。
自分がどうしたいか、自分が楽しいかに常にフォーカスしている連中です。
裸足で社内を歩いていたので注意したら、渋々裏紙用コピー用紙で草履を編み始める。
査定で自己アピールせよと言われたら、結局査定を決めるのはお前なんだからお前がアピール部分になるところを見つけて評価しろと上司に言い返す。
余りに会社に泊り過ぎてたまに家に帰ると逆ホームシックになってすぐ会社に戻ってくる。
よくある光景ですね。
全て私が実際に目の前で見ました。
そういうヤツらが本気で世の中を変えようとしているのを見ることができ、また変えることが出来ず水の泡と消えていく潔さを見ることができるかも知れません。
自分の中で価値基準が変わり、物差しで測る事の出来ないものにも価値が生まれると気付きます。
ベンチャーと一括りで言っても、とんでもなくスタッフの扱いが酷い刑●所みたいなところもあれば優良VC(ベンチャーキャピタル)の資本が入り福利が充実しているところもあり、振り幅は非常に大きいです。
どういうベンチャーかは究極入ってみないとわからない部分はあります。
が、女子が己を鍛錬する場というのは限られており、その選択肢の一つとしてベンチャー企業というのは心身共にさらにはビジネス耐性も鍛えられるという絶好の場所であると私は考えるのであります。